7月28日(水)さとぷろ。学校第3講
午後は安曇野市三郷の「長野県森林組合連合会 中信木材センター」へ見学に訪れました。

ここは山で伐採された丸太が集まってくる木材市場。
約36,000㎡の広大な土場(どば)に丸太が降ろされ、樹種、長さ、太さなどにより分ける選木作業により、分けた丸太を山積みし、入札による市売りを行っています。

まずは講師の所長さんより、中信木材センターの業務や木材の市況などについてのお話。
「マスコミ等ではウッドショックということで騒がれているが、木材供給側としては少し前の価格水準に戻ったという程度で、むしろこれくらいの価格でないと成り立たない」というお話が印象的でした。

お話のあとは屋外の土場へ見学に。丸太を長さ・太さで選り分ける自動選別機をはじめ、グラップル、スウィーパー、フォークリフト、トラックスケールなど、大型の機械が動く様子も間近に見ることができ、特に自動選別機の見学では、大きな丸太がコンベアの上を高速で流れ、選別されていく様子に圧倒されました。

土場にはカラマツ、アカマツ、ヒノキや、ケヤキなどの広葉樹など様々な樹種・大きさの丸太が大量に山積みされています。
こんなに大きな丸太が1本数千円という価格にしかならないこと、価格の変動が大きいこと、柱などの建材に加工した時の歩留まり(使える部分の割合)が樹種によっては25%しかないことなど、木材流通の現実を目の当たりにする機会にもなりました。

土場の見学の後は、松本広域森林組合の購買係の方に、森林組合で販売している林業作業用具の実物を見ながら、それぞれについて紹介いただきました。
手袋、長靴、足袋、チェーンソー保護ズボンなどの装備類から、ノコギリ、ナタなどの道具まで、林業士のスタッフによる使用感の説明も聞きながら、ホームセンターなどで見るのとはちょっと違うプロ向けの用具に、皆さん興味津々でした。

今日は一日、山での森づくりから伐倒実演、そして木材市場で山の木が流通する様子を見ることで、里山の木に関わる仕事を身近に感じる機会となりました。

さとぷろ。学校全6講は今回で折り返し。
夏休みを経て後半は、いよいよ伐倒実習などの実技が主となります。
6回の講座を通じて、受講生の皆さまと里山との距離がだんだん近くなっていくことでしょう。

次回、9月の第4講にもご期待ください♪