今日は、現在建設中の三郷西部認定こども園
新園舎の構造見学会を開催。
すべて安曇野産の木構造の施設は、
安曇野市として初めてです!
午前、小倉地区主催で、
子ども達や地域の方々35名、
午後、里山木材活用プロジェクト
(木を地域の建物につなげる「さとぷろ。」の取組)
での開催12名が参加し、全体50名ほど!
「あの山の木って使えないのかな?」
という1つの疑問からスタートした本プロジェクト。
今回、本当にこの園舎から見える山から
すべて伐り出されました。
そして、「地域の木を使う」ことの本丸は、
やはり構造材としての活用。
決して林業地ではない、
この安曇野で、地域材を使うことの
難しさや課題はまだまだあります。
しかし、これまでの取組による
ノウハウや技術の積み重ねにより、
今回オール安曇野産の木構造の
建物へと結びつきました。
山・製材・設計・建築が結びついて
初めて実現することです。
本プロジェクトやその企画に参加する、
設計士、工務店、木材、製材加工関係者と、
新しい工法、地域材の流れや
里山との繋がりについて共有しながら
考える機械になりました!
今回は、3種類の
安曇野産の樹種が使われています。
■堀金産カラマツ
(丸太255㎥)
梁桁の集成材ラミナ 4450本、
垂木 1150本、
筋交・まぐさ・方立 310本
今回最も多く使われている木材で、
信州、安曇野を代表する木材。
標高1200mの木を、
昨年の11月に皆伐し、山から収穫。
垂木が細い規格で、
φ18㎝未満の丸太まで加工し、
末端のものまで地域材として余すことなく
使い尽くすことが出来ました。
本当に地域材を使うこれまでの
プロジェクトの取り組みがノウハウとして、
蓄積された集大成です。
■三郷室山産ヒノキ
(丸太95㎥)
柱(4寸角)346本、
土台 156本、
小屋束 108本
園児たちがお散歩でも訪れる、
地域のシンボルとして親しまれている室山。
その室山から80年生ヒノキを
この1月に伐り出しました。
このヒノキは80年前に、
当時小倉村の1年生が植えたもの。
伐り出された後、
この5月に地域の方々と植林を行い、
当時小学1年生だった86歳の方が、
孫、ひ孫とともにヒノキの苗木を
再びこの室山に植えました。
ひ孫がこのこども園に通っています。
■三郷室山産アカマツ
(丸太52㎥)
間柱 1090本
旧三郷村の村木でもあるアカマツ。
江戸時代は松本藩の藩有林として、
明治時代は官林として、
その後小倉村、三郷村、
そして現在安曇野市に引き継がれ、
今回ヒノキとともに伐り出されました。室山を代表する木です。