11月18日、やわらかな日差しの中、明科荻原地区のみなさんと、里山を歩きました。荻原地区の里山整備委員会、公民館、育成会の合同行事ですが、他地区からの受け入れもしていただきました。荻原農村都市交流センターに集合です。

松枯れのため、アカマツの更新伐を行ってから3年目。暗いアカマツ林だったところが、明るく開けて、そのあとにさまざまな植物が育ってきています。もともとクヌギやミズナラなどのドングリがたくさん落ちている場所なので、自然と広葉樹の森になっていくのではと思われます。

センターから眺めたときに、一番山のはじっこに見えたところに到着しました。のんびり歩くのに、ちょうど良いコースだと思います。

カラマツが黄葉していますが、幹の途中から細い枝がたくさん出ています。周りのアカマツがなくなって、急に明るくなったので、枝が出てきたのかもしれません。

「池の戸(いけのと)」と呼ばれる池があります。明科は不思議な場所で、山の上だというのに水が豊富で枯れることがないと言われています。水があるから山の上でも生活ができたのでしょうね。

センターに戻ってきました。養蚕が盛んだった地域なので、建物も蚕をかうのに適したつくりになっています。「5回かえたでね」と教えていただきました。1年に5回も繭が収穫できたのだそうです。

センターでは、地域の民話を紙芝居にして上演してくださいました。民話を文字に起こして、コマ割りして絵を描いて…どれも地域のみなさんが手掛けられたと聞きました。いろいろ特技をお持ちの方がいらっしゃるのですね!語り口も方言いっぱいで、口伝えされてきた雰囲気も満載です。

市役所担当の木工教室。今回は、ヒノキの箸、竹のスプーンを準備しました。ヒノキは市役所の庁舎の外壁の残り(まだあるのです)。竹はこの荻原地区の竹です。カンナや小刀でけずり、紙ヤスリですべすべにします。みなさん、とても熱心に取り組んでいただきました。

昼食交流会は、公民館の方々がご準備いただいた新米のおにぎりと、きのこ汁。区長さんこだわりの、はぜかけ米は美味しくて、子ども達も「おかわり!」「おかわり!」もりもり食べていました。

きのこ汁は、地元のきのこがたっぷり。「やっぱり手作りはいいよね」と、実施委員会の委員長さんが目を細めていらっしゃいました。

感想や里山の使い方を参加者のみなさんからヒヤリングしている委員長さん。子育て世代に里山に関心を持ってもらいたいと願って、活動されています。

お土産に用意されていた甘柿、ありがとうございます。荻原地区は、いろんな組織や人たちが一緒に同じ方向に向かって活動を進めているモデル地区です。ゆっくりでも、みなさんで里山を育てていってほしいです。